裁判傍聴の時のお話

先日ふと思い出した大学生の時の話

大学入ってすぐの法学の講義で
夏休みの課題が出されました。

裁判を傍聴してレポートを書きなさい!
という課題。

「は?(゜ε゜;)」って思いました。

一体どうやったら裁判の傍聴ができるんだ??
そもそもどうやって手続きするの???
しかもこのクラスには知り合いがいない・・・(>_<)
(別な学部の講義も受講できる制度があった為、
仲の良い友達はいないけど、前からちょっと興味のあった法学の講義を
受講してたんです・・・・)


今は検索すればそんな情報はあっという間に調べることが出来ますが、
当時はまだそんなにパソコンも普及していない時代。
夏休みに入り帰郷した時に、とりあえず裁判所に下見に行っていろいろと聞いてみました。

翌日、いよいよ実家の近くの裁判所に傍聴に行きました。

ここで早速違和感(^_^;)
裁判所の中は数えるくらいしか人はいませんでしたが、
服装が明らかに浮いてる(-_-;)
スーツだらけの人の中に茶髪に真っ赤な胸元はだけたボウリングシャツにジーンズにスニーカー・・・・。
そら浮きますよね(^_^;)

内心ドキドキしながらあくまでも平静を装い、
受付で場所を尋ね、少し早めに傍聴席へ向かいました。


その時傍聴を希望したのは、
放火犯の裁判。
一体どう裁かれるのか?と期待しながらも
こんな格好でウロウロしていたら、無礼罪的な罪で
自分が裁判にかけられてしまうのでは?
なんてバカな心配をしてました(^_^;)

そんなバカな妄想をしながら
ふと気付くと自分がどこにいるのか、全くわからなくなってました。
要は迷子ですね(T_T)

戻って受付でもう一度聞くのもバカだと思われそうで嫌だし
何よりもこんな格好でこれ以上ウロウロしたくない!!

慎重に辺りを見回し、
ようやくそれっぽい部屋を見付けました。

(よし!ここだな!!)
と意気込んで扉を開けると、
中は電気が付いていないのか真っ暗。

(ん???まだ早かったのか?)と思いつつも
目が慣れてくるとどうもおかしい(゜_゜;)

何かやたら狭い。
いや、狭いと言うより倉庫?みたいな感じ。

ここでおとなしく入ってきた扉から出てれば良かったんですが、
前方に別な扉が見えてしまったんですね。
(あぁ、裁判する場所というのは危険と隣り合わせだから、
こうやって別な部屋を設けつつ、一旦廊下との間隔を空けてきちんと遮断されてるんだなぁ)
なんて思ってました。
↑もうホントにバカですね(-_-;)

信じ込んでしまうともうダメですね。
なるほどねぇなどと思いながら
その前方の扉を勢いよく開けたんです。


(゜ε゜;)
↑ホントにこんな顔になってたと思います。

開け放った扉の向こうに見えたのはTVドラマなどで良く見る
裁判する部屋!!
の裁判長の席の裏!!!!

どうやら裁判長やら裁判官が入室する扉から勝手に入ってしまったらしい・・・(^_^;)

裁判はまだ始まってなかったので裁判長はいませんでしたが、
既に席に着いている10人くらいの傍聴希望者の視線が私を見てました。

傍聴希望者の顔も
(゜ε゜;)(゜ε゜;)(゜ε゜;)(゜ε゜;)(゜ε゜;)
でした。

慌てて扉を閉め、さっきの倉庫的な空間をダッシュで抜け廊下に飛び出しました。

いやぁ焦りました!
傍聴人も驚いたけど、
あんなに注目されるとは・・・・。

しかし見栄っ張りだった私は
焦りつつも必死で冷静を装い、辺りを伺い、
「あっ!ここじゃないのね」的なすました顔で
正しい入り口を探しはじめました。

恐らく端から見たら大分挙動不審だったと思います(-_-;)
焦った顔で廊下に出てきた怪しい男が
必死で冷静を装う姿・・・(-_-;)


廊下に出て、先程の
(゜ε゜;)(゜ε゜;)(゜ε゜;)(゜ε゜;)(゜ε゜;)軍団のいた部屋の
方向を確認すると、扉がありました。

しかし、ここで漸く慎重になった私は
(あの扉・・・でいいんだよな?)
と自問自答し、開ける勇気が出ず
扉の前で固まってました。

ふと横を見ると
何故か挙動不審な50代後半位のおばさんとスーツ姿の40代の男の人。

思わず、
「裁判するところはこの部屋でいいんですよね?」
と聞いていました。

おばさん
「ええ、ええ、はい、はい。この裁判見るのね。
この裁判見るのね。応援してね!(涙目)」
とかなり早口。


「え?ええ。は、はい!はい!あ、ありがとうございます・・・。(応援?何だ?何を言ってるんだ??)」

スーツの男性
「・・・・・・・・・・・・・。(無言)」

何か変な会話を交わし、微妙な空気のまま
漸く扉を開け傍聴席へ。

10分ほど椅子で座って待つと、
裁判長やら裁判官やら被告人やらが入廷。

裁判が始まり、事件の概要が語られ、裁判官が被告人に質問し、それに対して被告人が説明する。
弁護人も補足説明する。

途中、裁判官も半笑いになりながら質問するし、笑顔を見せるなどなど
意外と和気あいあい?な雰囲気。
自分のイメージと違う実際の裁判。
失礼な話だとは思いますが、ちょっと裁判というものが面白くなってきました。

15分位やりとりが続いた後、
裁判官
「それでは証人の入廷を」
遠くの方から
「はい」

いやぁ、驚きました。
またまた(゜ε゜;)←こんな顔になってたと思います。

さっき廊下で話したおばさんが入ってくるんですもん(^_^;)

どうも被告人の奥さんらしく、
先程同様早口で緊張しながら
証人席で当時の状況を一生懸命話してました。

よくよく見ると、
さっきおばさんの横にいたスーツ姿の男性は
弁護士の人でした(^_^;)
何で気付かなかったんだろ?


結局最後はあっさりと裁判が終わり、
次回はいついつに〜、という言葉を最後に閉廷しました。

初めての裁判傍聴で
あまりにも色んなことが起こり
その後どうやって帰ったのか
もうあんまり記憶がないです・・・・(-_-;)


夏休み明け、
裁判の体験記をレポートにまとめ提出しました。
驚かされることばかりで
裁判の内容はあんまり覚えてなかったため
今回起こったことをオモシロ体験ルポ風にまとめました。





結果、単位取得できませんでした(T_T)
まぁ後期のテストもあんまり成績良くなかったのも原因ですが・・・・。

ちゃんと体験してきたのに(T_T)

クソー(>_<)